2021.10.20
いぐさロール igusa roll
畳の新しいカタチ
全く新しいインテリア部材
和洋を問わず、様々な建築や家具・インテリアに組み込むことができます。
こだわりの素材は、国産天然い草
中国産などの外国産い草が市場シェアの80%を占めている現在では、かなり贅沢な国産天然い草です。国産い草の主要産地である熊本県八代地域の上質ない草を、 農家さんから直接仕入れています。 中でも、10人ほどしかいない、「名人」と呼ばれる熟練のい草農家さんと直接お取引をさせていただいております。
「畳」と言えば、当然平面…
畳は、一般的に和室で使用されているイメージが大きく、大きさの規格が決まっていたり、平面で敷くことしかできませんでした。しかし、畳表とい草を使った創意工夫により、特殊なロール形状でデザイン性のある、可愛らしい見た目の「いぐさロール」が誕生しました。
新しい、畳のカタチを実現
「いぐさロール」は、あらゆるサイズや形状に対応し、家具の背もたれや座面といった曲面にも対応できます。
肌に優しい天然い草100%
い草について
い草(いぐさ)は、藺草とも書かれますが、畳の原料となる植物です。
い草は、田んぼで育てられており、古来から畳のために生産されてきました。
い草を乾燥させて織り上げたものが、畳表(たたみおもて)となります。
畳は、この畳表と、芯材となる畳床(たたみどこ)、縁取りをしている畳縁(たたみべり)、
基本的にこれら3つの材料からできています。
い草の効能
- 癒しの香り
よく「畳の香り」といわれる香り。実は土の香りでできています。い草は、生産工程の中で天然染土で「泥染め」され、乾燥され干し草になります。その干し草と、土の香りが混じり合い、独特の良い香りが生まれます。世界中でい草と畳にしかないこの香りには、セラピー・リラックス効果があり、集中力が高まる効果もあるという研究結果もあります。
- 湿度の調整
い草は、呼吸しています。湿度が高いときは水分を吸って、乾燥してくると水分を発散します。い草でできた畳は、1畳あたり約500mlの調湿が可能です。畳の肌触りがよく、快適な空間になるのは、この機能があるからです。い草は油もよく吸い上げることから、日本では古来より行灯や蝋燭の燈芯として用いられていたので、燈芯草とも呼ばれています。いぐさロールにもこれがギュッと詰まっているので、汗を吸収して蒸れにくさを実感できます。
- 空気の浄化
い草の内部には、ストロー状の表皮の中にスポンジ状の燈芯が詰まっており、炭と同じハニカム構造になっています。有害な物質を燈芯に吸着してくれる働きがあり、い草が呼吸することで、消臭効果があり、空気が浄化されていきます。
- 清潔で衛生的
い草はその昔、薬草として使われていました。大腸菌、サルモネラ菌、食中毒細菌や腐敗細菌に対して抗菌作用のあることが明らかとなっており(2002年防菌防黴学会誌で発表)、い草と畳は天然の抗菌素材といえます。また、畳の部屋では水虫になりにくいなどの効果もあることが分かってきました。
捨てられてしまうい草を有効活用
畳の生産過程で処分されているい草を活用して、産業ロスを削減しています。
自然由来のサスティナブルなインテリア素材です。
い草の栽培は田んぼで行われます
い草は田んぼで育つ天然植物で、農産物なのです。
そのため、工業製品のように同じサイズ、同じ質のものを大量に作ることはできません。
長さが足りないものは処分される
たたみ一畳の幅は一般的には約3尺、約90cm。
この幅の畳表(ござ)を織り上げるには、それよりも長い「い草」が必要になります。
長いものだと160cm、短くても110cmくらいは必要です。
同じ田んぼで育てた「い草」でも、どうしても100cmよりも短い「い草」が出てしまいます。
それは畳を織るには短いので使い道がなく、焼却処分されています。
その数、なんと年間生産量のうちの約10~15%もあるそうです。
草自体の機能性は同じなのに、短いだけで捨てられるというのはもったいないので、
その短い「い草」も有効活用しようという考えから「いぐさロール」は編み出されました。
い草は循環可能
い草・畳は土に還るサスティナブルな製品としても注目を集めています。
いぐさロールは裏表、両面を使えるデザインなので、畳と同じようにひっくり返すことも、交換して長年使うことができます。表面を使って3年、裏返して2~3年、そしてシートの交換、というサイクルが考えられます。天然植物100%で生み出される製品ならではの、自然循環可能な素材としての可能性が広がっています。
直近では某イタリア高級家具メーカーの新商品シリーズに採用され、ミラノサローネ2021にも出展されました。世界的なSDGsの潮流から、建築、家具・インテリア業界では特に、サスティナブルで新しい素材が求められていることがわかります。
時代に沿った新しい畳のカタチ、それが「いぐさロール」です。
開発に込められた想い
畳文化の継承と発展
暗い話になってしまいますが、近年の建築・インテリアの洋風化、戸建て住宅や賃貸住宅など、住環境の変化により和室が減少したことで畳の販売量は激減しています。さらに、安価な外国産畳の流通により、国産畳と、畳の原料となるい草の生産量は年々減少し、廃業する畳店とい草農家が後を絶ちません。
わたしたちは、これに歯止めをかけ、国産畳の伝統や文化を守るために「畳のリデザイン」が必要だと考えました。
和室で過ごす経験が少ない若い世代や子供たち、国内だけでなく世界中の人々に畳に触れてもらうきっかけをつくり、天然い草の香りや、本物の畳の肌触りを身近に感じてもらうため、現代のインテリアに溶け込むデザイン性を追求し、熟練の技術者しか実現できない製法で特殊なロール形状を仕上げました。
この製法及びデザインについては意匠権を取得しております。(意匠登録1465554)
基本仕様
いぐさロールは様々なサイズにカスタマイズすることができます。
建築や家具・インテリアに合わせて、オーダーメイドが可能です。
- サイズ:長さ300~450mm × 幅300~450mm × 厚さ30~35mm / 1シート
※長さ最大1800mm、幅最大900mm
- 重さ:約800g~1kg / 1シート
- 材質:
【ロール部分】
熊本県産天然い草畳表・麻糸・木綿糸
【縁(へり)部分】
麻・綿・他化学繊維から成る伝統織物
- 価格:30,000円 (税別)~/ 1シート
※デザイン・サイズによって要見積
在庫は残りわずかとなっております。
オンラインストアにて販売中の「いぐさロールマット」 です。
メディア掲載情報
- 2021年10月21日|山形新聞に掲載されました。
- 2017年11月18日|BS朝日の「Flesh Faces」で紹介されました。
https://www.bs-asahi.co.jp/fresh-faces
- 2016年12月5日|ソトコト1月号に掲載されました。
https://sotokoto-online.jp
- 2016年7月29|ニュースZEROのZERO humanで紹介されました。
https://www.ntv.co.jp/zero
- 2016年7月7日|ソトコト8月号にロハスデザイン大賞授賞式の様子が掲載されました。
- 2016年6月17日|ロハスデザインアワード2016 モノ部門で「いぐさロール」が大賞を受賞しました。
http://www.lohasclub.jp/lda/2016/shownoms-f.cgi?cid=2143
- 2016年6月22日|山形経済新聞に掲載されました。
https://yamagata.keizai.biz/headline/312
https://yamagata.keizai.biz/photoflash/602
- 2016年6月10日|ヤマガタ未来ラボに掲載されました。
https://mirailab.info/column/11325
- 2016年3月22日|復興デザインマルシェ2016に出展しました。
東京ミッドタウン アトリウム http://www.jidp.or.jp/marche2016
- 2015年11月9日|山形県発明協会会長賞を受賞しました。
- 2015年7月6日|ライブドアニュースに掲載されました。
https://news.livedoor.com/article/detail/10313041
- 2015年11月25日|たたみ新聞に掲載されました。
- 2015年5月14日|山形新聞 「デザインの輝き」に掲載されました。
- 2014年10月25日|日本農業新聞に掲載されました。
- 2014年6月5日|読売新聞 朝刊 に掲載されました。
朝日新聞に掲載されました。
山形新聞に掲載されました。
- 2013年|山形エクセレントデザイン2013「奨励賞」を受賞しました。
https://www.yamagatanodesign.jp/archives/yxdesign/yxd2013